伊豆諸島へ行く船は竹芝から、と思われがちです。ところが東海汽船の運賃表を9月から10月に切り替えると、表の中に「横浜」の行が現れます。9月の表にはありません。横浜港の大さん橋は、東海汽船が乗り場として公式に案内している港のひとつです。この記事では、運賃表に現れる横浜の行が何を意味するのか、大さん橋はどう使うのかを、公式の運賃表と乗り場案内からまとめます。
運賃表を月で切り替えると、横浜の行が現れる
東海汽船の運賃表は月ごとのタブに分かれています。9月の表で大型客船の航路見出しは「東京~利島・新島・式根島・神津島航路(大型客船)」ですが、10月と11月の表では同じ見出しが「東京・横浜~利島・新島・式根島・神津島航路(大型客船)」になります。大島航路の表にも、10月は「横浜〜大島」、11月は「大島〜横浜」という行が加わります。
もうひとつ、表を見るとわかることがあります。大島航路の表にはジェット船の列がありますが、横浜の行のジェット船の欄は「-」です。横浜に寄るのは大型客船だけで、高速ジェット船は入りません。
| 区間(2026年10月・大人片道) | 2等 | 特2等 | 1等 | 特1等 | 特等 | ジェット船 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 東京〜大島 | 5,890円 | 8,840円 | 11,770円 | 14,120円 | 16,470円 | 9,530円 |
| 横浜〜大島 | 5,730円 | 8,600円 | 11,460円 | 13,750円 | 16,050円 | - |
横浜は、島から戻る船が途中で寄る港
利島・新島・式根島・神津島の行は、10月も11月も「利島〜横浜」「新島〜横浜」「式根島〜横浜」「神津島〜横浜」と、島名が先に書かれています。東京行きの行が「東京〜利島」と東京を先に書くのとは逆です。ただし大島航路だけは、10月が「横浜〜大島」、11月が「大島〜横浜」と月によって入れ替わります。表記の順番だけで向きを決めつけないほうがいいということです。
向きがはっきり書かれているのは、東海汽船が出している横浜〜東京の片道便(期間限定の企画便)のお知らせのほうです。その注意書きに「使用船は、東京諸島からの帰路便であり、横浜港入港前より、各島からのお客様のご利用があります」とあります。横浜は、島から東京へ戻る船が途中で寄る港ということです。
実際に大さん橋から乗った個人の乗船動画では、神津島を出て式根島・新島・利島・伊豆大島を回ってきたさるびあ丸が大さん橋に着き、そこから乗り込む様子が記録されています。出航するとすぐ横浜ベイブリッジの下をくぐり、羽田空港の沖を通って、レインボーブリッジをくぐって竹芝へ入ります。横浜から竹芝まではおおむね1時間半という道のりです(乗船動画。東海汽船が出している横浜〜東京の片道便の案内でも所要は約1時間35分とされています)。

帰りに横浜で降りると、東京まで乗るより安い
運賃表では、島から横浜までの運賃が、島から東京までより安く設定されています。2026年10月の2等・大人片道で並べると、差は島によってばらつきます。
| 乗る島 | 東京まで(2等) | 横浜まで(2等) | 差 |
|---|---|---|---|
| 伊豆大島 | 5,890円 | 5,730円 | 160円安い |
| 利島 | 6,550円 | 5,860円 | 690円安い |
| 新島・式根島 | 7,930円 | 6,730円 | 1,200円安い |
| 神津島 | 8,400円 | 7,390円 | 1,010円安い |
逆に、横浜で一度降りてから船で東京へ向かうと割高になります。運賃表には「横浜〜東京」の行もあり、10月の2等は1,910円(11月は2,000円)。大島から横浜まで5,730円を払い、そこに1,910円を足すと7,640円で、東京まで通しで乗る5,890円より1,750円高くなります。区間を切って買い直す理由は、運賃の面ではありません。
同じ区間でも、乗る月で運賃が違う
運賃表が月ごとに分かれているのは、横浜の行があるかどうかだけの話ではありません。同じ東京〜大島の2等が、9月6,430円・10月5,890円・11月6,160円と月ごとに違います。
| 月 | 東京〜大島(2等) | 大島航路の横浜の行 |
|---|---|---|
| 2026年9月 | 6,430円 | なし |
| 2026年10月 | 5,890円 | 横浜〜大島 5,730円 |
| 2026年11月 | 6,160円 | 大島〜横浜 6,000円 |
各表には「表示の料金は大人、片道の金額です。消費税、燃料油価格変動調整金を含みます」と注記があります。「運賃及び料金の適用方」には、「原油価格の基準ゾーンを設け、基準ゾーンより高騰した場合、又は下落した場合、その変動幅に応じて、燃料油価格変動調整金を適用する」とあります。予算を組むときは、去年の記憶や他の月の表ではなく、自分が乗る月のタブを開いて確認するのが確実です。
横浜大さん橋の使い方
乗り場は横浜港の大さん橋で、東海汽船の案内では「横浜/大さん橋」と表記されています。みなとみらい線の日本大通り駅から歩けます。発券所と待合スペースは2階、駐車場は1階です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 〒231-0002 神奈川県横浜市中区海岸通1-1-4 |
| 電話 | 045-212-3131(船の出港時のみ) |
| 行き方 | みなとみらい線 日本大通り駅から徒歩約8分/JR・地下鉄 関内駅から徒歩約15分/JR桜木町駅からバス約10分、タクシーで約5分 |
| 館内 | 2階=発券所・インフォメーション・待合スペース、屋上=屋上広場と送迎デッキ。コインロッカー、トイレ(授乳室あり)、Wi-Fi、自動販売機 |
| 駐車場 | 1階・普通車約400台。1時間500円、以降30分ごと250円。入庫から24時間まで平日最大1,500円、土日祝最大2,000円 |
| 乗船者割引 | 3時間まで500円、1日1,000円。東海汽船の窓口で手続きし、乗船券の提示が必要(窓口の営業時間は土曜・日曜の16:00〜18:00)。問い合わせは大さん橋駐車場 045-212-3396 |
駐車場の乗船者割引は1日1,000円で、通常の土日祝最大2,000円の半額です。ただし割引の手続きをする東海汽船の窓口が開くのは土曜・日曜の16:00からなので、車で行くなら窓口が開く時間に着いておく必要があります。

乗る前に確かめること
注意したいのは、時刻表のページには横浜の欄が出てこないことです。東海汽船の時刻表で並んでいるのは東京・大島・利島・新島・式根島・神津島などの発着時刻で、横浜は含まれていません。横浜発着の設定があるかどうかは運賃表の月タブに現れ、実際に乗れる便や受付の状況はその都度変わります。
横浜の行が運賃表にあっても、予約の受付が止まっていることもあります。乗ると決めたら、お客様センター(03-5472-9999/0570-005710、毎日9:30〜18:00)で便の有無と予約方法を確かめてから動くのが確実です。
なお、東海汽船が乗り場・駐車場案内に載せている港は、東京・竹芝客船ターミナル、横浜/大さん橋、館山港、熱海港、伊東港、下田港の6か所です(下田発着は神新汽船の運航)。館山港の住所は「〒294-0036 千葉県館山市館山1564-1 “渚の駅”たてやま」で、こちらも竹芝以外の選択肢として案内されています。

まとめ
東海汽船の運賃表には、9月には無く10月・11月には現れる「横浜」の行があります。横浜に寄るのは大型客船だけで、ジェット船の欄は「-」。公式が「東京諸島からの帰路便」と書いているとおり、横浜は島から戻る船が途中で寄る港です。神奈川方面に帰るなら、東京まで乗らずに横浜で降りたほうが運賃は安くなります(2026年10月の2等で、新島から1,200円、神津島から1,010円)。ただし時刻表には横浜が出てこないので、乗る前に運賃表の月タブとお客様センターで確かめてください。
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参考・出典(公式サイト)
- 東海汽船「運賃表」(月別タブ)
- 東海汽船「運賃表」2026年10月
- 東海汽船「乗り場・駐車場案内|横浜/大さん橋」
- 東海汽船「乗り場・駐車場案内」
- 東海汽船「時刻表」
- 東海汽船「運賃及び料金の適用方」
- 東海汽船 お知らせ「横浜~東京」(期間限定の片道便。注意書きに帰路便であることの記載)
- 横浜大さん橋から竹芝までの乗船動画(体験の出典)
※ 情報は変更される場合があります。おでかけ前に各公式サイトでご確認ください。(最終確認:2026年9月)
