伊豆諸島の旅の持ち物|船は20kg、飛行機とヘリは5kgまで。スプレー缶・水着・現金の注意点

式根島の港に並ぶ送迎の車と、キャリーバッグを引いて歩く旅行者

伊豆諸島への荷造りで最初に決めるのは、服の枚数ではなくどの乗り物で渡るかです。東海汽船の船は、三辺の和120cm以下・20kg以下までの手荷物を無料で運べます。ところが調布飛行場から飛ぶ新中央航空と、島と島を結ぶヘリ「東京愛らんどシャトル」は、無料で運べる手荷物が1人5kgまで。船の4分の1です。この記事では、乗り物ごとの荷物の上限と持ち込めない物、そのうえで島と船で使う物(水着・現金・上着・山の装備)を、各社と各島の公式情報で整理します。

荷物の上限は乗り物で決まる

同じスーツケースでも、船なら無料、飛行機なら超過料金、ということが起こります。まず4つの乗り物の無料の範囲を並べます。

乗り物 無料で運べる手荷物 超えたとき
高速ジェット船(東海汽船) 身の回り品に加え、1人2個まで・三辺の和120cm以下かつ合計20kg以下 三辺の和200cm・30kgまでは片道1,200円。それを超える物は持ち込めない
大型客船(さるびあ丸・橘丸) 三辺の和120cm以下かつ20kg以下 三辺の和200cm以下・30kg以下は受託手荷物(1人2個まで・1個600円)。三辺の和250cm以下・50kg以下の大型手荷物(アウトドアワゴン・大型クーラーボックスなど)は1個2,400円。サーフボードは1枚800円
飛行機(新中央航空) 機内持ち込みと預け入れをあわせて1人5kg以内 1kgごとに240〜380円(区間で異なる)
ヘリ(東京愛らんどシャトル) 1人5kg以内(大きさは縦25×横40×厚み20cmまで) 1kgごとに区間別の料金(八丈島〜青ヶ島は240円。1kg未満は切り上げ)

出典:東海汽船「手荷物のご案内(ジェット船)」「大型客船の手荷物について」「受託手荷物」、新中央航空「手荷物」、東京愛らんどシャトル「運賃・料金」(2026年10月時点の掲載内容。料金は目安)

船は20kgまで。サーフボードとクーラーボックスに注意

船で気をつけたいのは長い物と大きい物です。サーフボード・ボディーボードはジェット船で1枚片道1,200円、大型客船で片道800円かかります。釣り竿はケースに入れ、浮き輪は空気を抜いて持ち込むよう案内されています。クーラーボックスは、東海汽船の持ち込みできない物の一覧に目安として30Lを超えるものが載っています。一方で受託手荷物の料金表には「大型クーラーボックス」が大型手荷物(1個2,400円)の例として出ているので、大きなクーラーボックスを持っていくなら乗船前に東海汽船へ確かめておきます。

大型客船で受託手荷物を預けるなら、受付の締め切りが港で違います。東海汽船によると、東京は出航40分前、島の港は出航50分前、新島だけは出航90分前です。乗船手続き(出航15分前を過ぎると予約が無効になることがある)よりずっと早いので、預ける荷物がある日は港に早めに着いておきます。自転車は締め切りの基準が別に書かれているので、受託手荷物のページで確認してください。

飛行機とヘリは5kg。行きと帰りで乗り物が違う旅は5kgに合わせる

新中央航空は機内持ち込みと預け入れの合計で5kgです。手荷物が8kgなら3kgの超過で、1kgあたり240〜380円の区間なら片道720〜1,140円かかります。サーフボードや釣り竿、クーラーボックス、輪行袋に入れた自転車は、予約のときに申し出て、引き受けが確認できた物だけ載せられます。

東京愛らんどシャトルも5kgまでで、超えた分は区間ごとの料金がかかります(八丈島〜青ヶ島なら1kgあたり240円。ほかの区間は公式の運賃表で確認)。青ヶ島村は「荷室に入らない大きな手荷物は載せることができません」と案内しています。行きは船、帰りは飛行機のように乗り物が変わる旅では、荷物は軽いほう(5kg)に合わせて組むか、重い物だけ宿へ宅配便で送るかを先に決めておきます。

夜の竹芝客船ターミナル前の広場。スーツケースを持って出航を待つ旅行者たち
夜の竹芝客船ターミナル。大型客船は三辺の和120cm・20kgまでの手荷物を無料で運べる

船に持ち込めない物:スプレー缶とガス缶

東海汽船の大型客船の手荷物ページは、船内に持ち込めない物として次の例を挙げています。

  • 危険物(刀剣、鉄砲、爆発物など)
  • ヘアスプレー、殺虫剤、ガス缶
  • 花火(ジェット船の案内でも、危険物に該当するため持ち込めないと明記)
  • 発電機、液体バッテリー、建築資材、機械工具、臭気を発するもの
  • 目安として30Lを超えるクーラーボックス(上の節のとおり、大きなものは乗船前に確認)、大型ペット

リチウムイオン電池は、規程のサイズと重さの範囲なら持ち込めます。

荷造りで押さえたいのは、スプレー缶をかばんに入れないことです。飛行機の新中央航空は、ヘアスプレーなどの化粧品を「1容器あたり0.5kgまたは0.5リットル以下、1人あたり合計2kgまたは2リットルまで」なら運べるとしていますが、船の一覧にはヘアスプレーと殺虫剤がそのまま載っています。虫よけはスプレー缶でないタイプ(ジェルやローション、シート)にしておけば、船でも飛行機でも迷いません。

モバイルバッテリーは、飛行機では制限があります。新中央航空では預け入れができず、機内に持ち込みます。2026年4月24日からは、機内に持ち込めるのは2個まで(160Wh以下)で、機内でモバイルバッテリーを充電することも、モバイルバッテリーから機器を充電することもできません。

島で使う物:水着・タオル・現金

露天温泉は水着で入る

伊豆諸島の露天温泉は、ほとんどが水着着用です。式根島の地鉈温泉・足付温泉・松が下雅湯の3つは無料・24時間・水着着用(式根島観光協会)。新島の湯の浜露天温泉は「水着着用専用」(新島村)。有料の神津島温泉保養センターも露天風呂は水着着用で、八丈島の裏見ヶ滝温泉も男女混浴のため水着が必要です(ただし八丈町によると、井戸ポンプの故障で2026年7月17日から臨時休業中)。海で泳ぐ予定がなくても、温泉に入るなら水着は要ります。

逆に、八丈島の町営の有料温泉のひとつ、樫立向里温泉「ふれあいの湯」は、ウェットスーツや濡れた衣服(水着を含む)を着たままの入場を遠慮するよう案内しています。タオルはフェイスタオルの販売のみで、レンタルとバスタオルはありません。八丈島で湯めぐりをするなら、バスタオルは持っていくほうが安心です。

式根島 海辺の露天温泉と入り江
式根島の海辺の露天温泉。3つの湯はいずれも無料・24時間で、水着を着て入る

現金は本土で用意しておく

島には、現金でしか払えないバスや船、カードが使えない店があります。各島の公式に出ている支払いの条件をまとめると次のとおりです。

島 公式に出ている支払いの条件
伊豆大島 大島バスは現金またはPayPayのみ。交通系ICカードは使えない
八丈島 町営バスは交通系ICカード不可。両替できるのは1,000円札までで、5,000円札・10,000円札は両替できない。町営の有料温泉は現金のみ
御蔵島 観光協会によると、クレジットカードが使える民宿・商店はほとんどない
利島 ATMは郵便局(ゆうちょ銀行)に1台。一部の商店・民宿でカードや電子マネーが使えるが、使えない店もある
青ヶ島 八丈島〜青ヶ島の船は、青ヶ島代理店と八丈島・八重根港での支払いが現金のみ

出典:大島バス、八丈町営バス・八丈町、御蔵島観光協会、利島村、伊豆諸島開発(2026年10月時点の掲載内容)

神津島を旅した人の記録動画では、スーパーは電子決済が使えた一方で、現金のみの宿もあると話しています(旅行者の記録動画)。島の中でも店によって違うので、現金はカードの予備ではなく、最初から使うつもりで持っていくのが安全です。とくに八丈島の町営バスは「現金(硬貨)をご用意下さい」と案内していて、車内で両替できるのは1,000円札までです。島に着いてからATMを探すより、竹芝や調布へ向かう前に1,000円札と硬貨を多めに用意しておくほうが安心です。

船の中で使う物:上着と酔い止め

夜に竹芝を出る大型客船の2等和室と2等椅子席には、布団がありません。2等和室は枕のみ、2等椅子席はヘッドレストのみで、毛布は船内の有料貸出(1枚200円)です。毛布を借りない人は、上着を1枚手の届くところに入れておきます。

ジェット船は水中翼で船体を海面から持ち上げて走るため揺れが少ない一方、大型客船は波の高い日に揺れます。酔いやすい人は酔い止めを乗る前に用意しておきます。先ほどの神津島の旅行者は、行きは夜行の大型客船、帰りはジェット船に乗っています。帰りのジェット船について「走行中はあまり揺れなかったけど、経由する島に止まっている時は、とんでもなく揺れた」と振り返っています。大型客船には自動販売機とレストランがあります。レストランは営業時間が決まっているので、夜行便の飲み物や軽食は乗る前に買っておくと手間がありません。

山と星を見るときの装備

山に登る予定があるなら、島ごとの決まりを先に確かめます。八丈島では2021年3月25日から、八丈富士と三原山に登る人は登山届を出すことになっています(八丈島観光協会が掲載する警視庁八丈島警察署からのお願い)。提出はQRコードからのメールか電話でできます。

神津島の天上山について、神津島観光協会のトレッキングガイドは「日陰がないので日焼け対策をしっかりと」と書き、装備として20〜25リットルのザック、レインウェア、ハイカットのトレッキングシューズ、帽子を挙げています。天上山のように、標高が低くても日差しを遮るものが少ない山があります。

「天上山々頂」と刻まれた木の標柱。岩がごろごろした山頂部と、遠くに海が見える
神津島・天上山の山頂部。背の高い木がなく、日差しを遮るものがほとんどない

星空保護区に認定された神津島で星を見るなら、小さなライトを1本。神津島観光協会の星空サイトは、懐中電灯について「まぶしさを感じにくい赤い光が理想的です」と案内しています。

島ごとに追加で確かめること

  • 御蔵島:島内での自転車の利用は禁止(観光協会)。東海汽船も御蔵島への自転車の持ち込みはできないと案内しています。集落では水着のまま歩かないよう求められています
  • 青ヶ島・利島・御蔵島:ヘリで渡るなら手荷物は5kgまで。船が欠航した日にヘリへ切り替える可能性があるなら、最初から5kgで組んでおくと慌てずにすみます
  • 八丈島:山に登るなら登山届。町営の有料温泉はバスタオルを持参し、支払いは現金
  • 式根島・新島・神津島:露天温泉に入るなら水着

まとめ

伊豆諸島の荷造りは、乗り物の上限→持ち込めない物→島で要る物の順に決めると迷いにくくなります。船なら20kgまで無料、飛行機とヘリは5kgまで。船にはヘアスプレー・殺虫剤・ガス缶を持ち込めないので、虫よけはスプレー缶でない形にします。島では露天温泉に水着、バスや船の支払いに現金(八丈島のバスは1,000円札と硬貨)、夜行の船と山には上着とレインウェア。乗り物の選び方そのものは下の記事で詳しくまとめています。

参考・出典(公式サイト)

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※ 情報は変更される場合があります。おでかけ前に各公式サイトでご確認ください。(最終確認:2026年10月)

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