伊豆諸島の旅の費用は、大きく分けて行き帰りの交通費と宿代、それに島の中での出費の3つです。遠い島ほど交通費の割合が大きくなります。東海汽船の大型客船の2等なら、東京(竹芝)からの往復は伊豆大島が11,780円、八丈島が22,200円(2026年10月の大人運賃)。ただ、この運賃は月ごとに変わります。東海汽船が公開している10月・11月・12月の運賃表を比べると、同じ区間でも12月は10月より1割あまり高くなっています。この記事では、9島それぞれへの往復の交通費を公式の運賃表から計算し、宿代を公式に載せている島の料金、島の中でかかるお金、東京都の「しまぽ通貨」の使いどころまでを整理します。
交通費:東京から9島への往復はいくらか
まず、東京から各島への往復の交通費です。いちばん安いのは夜に竹芝を出る大型客船の2等、速いのはジェット船か飛行機です。2026年10月の大人運賃で、片道運賃を2倍にして並べました(飛行機は新中央航空の往復割引運賃)。
| 島 | 大型客船 2等の往復 | ジェット船の往復 | 飛行機の往復(調布発・往復割引) |
|---|---|---|---|
| 伊豆大島 | 11,780円 | 19,060円 | 25,100円 |
| 利島 | 13,100円 | 21,540円 | なし |
| 新島・式根島 | 15,860円 | 24,280円 | 30,200円(新島) |
| 神津島 | 16,800円 | 25,880円 | 32,600円 |
| 三宅島 | 17,740円 | なし | 36,600円 |
| 御蔵島 | 19,860円 | なし | なし |
| 八丈島 | 22,200円 | なし | なし(羽田発のANA便がある。運賃はANAの公式で便ごとに確認) |
| 青ヶ島 | 29,140円(八丈島まで2等+八丈島〜青ヶ島の船) | なし | なし |
出典:東海汽船「運賃表」(2026年10月)、新中央航空「時刻表・運賃」、伊豆諸島開発「八丈島⇔青ヶ島」(2026年10月の運賃。料金は目安)
同じ伊豆大島でも、2等の往復11,780円に対して、ジェット船は19,060円、飛行機は25,100円です。速さの差がそのまま運賃の差になっています。夜の大型客船は朝に島へ着くので、船中泊で1泊ぶんの宿代が浮く、という考え方もできます。

同じ船でも10月と12月で運賃が違う
東海汽船の運賃表には「燃料油価格変動調整金を含みます」と書かれていて、月ごとの表が公開されています。2026年の10月・11月・12月を並べると、次のとおりです(大人・片道)。
| 区間(等級) | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|
| 東京〜伊豆大島(2等) | 5,890円 | 6,160円 | 6,570円 |
| 東京〜伊豆大島(ジェット船) | 9,530円 | 9,980円 | 10,650円 |
| 東京〜神津島(ジェット船) | 12,940円 | 13,540円 | 14,450円 |
| 東京〜八丈島(2等) | 11,100円 | 11,620円 | 12,400円 |
出典:東海汽船「運賃表」(2026年10月・11月・12月の各ページ)
東京〜八丈島の2等は、10月の11,100円が12月には12,400円になります。往復なら2,600円の差です。運賃は乗る日の月の表で決まるので、見積もりは旅行する月の運賃表で出し直します。八丈島〜青ヶ島の船(伊豆諸島開発)も同じしくみで、片道が10月3,470円、11月3,630円、12月3,840円です。
飛行機の往復割引が使えない時期
新中央航空の往復割引は、12歳以上で、発行日から30日以内に同じ路線を往復する場合に買えます。ただし4月26日〜5月7日、7月25日〜8月31日、12月25日〜1月7日は使えません。この時期に伊豆大島へ飛ぶと、片道13,800円の2回で往復27,600円です。往復割引の25,100円より2,500円高くなります。
青ヶ島は「乗り継ぎ」の費用を足す。ヘリ運賃の目安
東京から直行便のない青ヶ島は、八丈島で乗り継ぎます。八丈島〜青ヶ島の船は片道3,470円(2026年10月)ですが、ヘリ「東京愛らんどシャトル」だと片道11,750円(公式の現行運賃)で、船の3倍以上です。ヘリはほかに、八丈島〜御蔵島が12,820円、三宅島〜御蔵島が5,870円、大島〜利島が7,370円です。御蔵島や利島へ船でなくヘリで入る場合は、三宅島や伊豆大島までの交通費にこのヘリ代を足します。船が欠航した日にヘリへ切り替える可能性があるなら、その差額も予算に入れておきます。八丈島〜青ヶ島の船は、青ヶ島の代理店と八丈島の八重根港での支払いが現金のみです。乗り継ぎの都合で八丈島に泊まる日が出れば、その宿代も加わります。

宿代:料金を公式に載せている島と載せていない島
宿代は、島の公式サイトに料金が出ているかどうかで、調べる手間が大きく変わります。村や観光協会のサイトを確認したところ、宿の料金をまとめて載せているのは青ヶ島と御蔵島でした。
- 青ヶ島(青ヶ島村「キャンプ・宿泊」):民宿の料金が並んでいます。1泊3食付き12,000円〜(民宿かいゆう丸)、1泊3食付き15,000円・素泊まり11,000円(あじさい荘)、1泊2食付き11,500円・素泊まり6,500円(民宿杉の沢、税込)など。村によると島に食堂やレストランはなく、1泊3食付きの民宿がほとんどです
- 御蔵島(御蔵島観光協会「宿泊」):1泊2食付き1人12,000円(お宿 山じゅう、1室2〜3名利用)、1泊2食付き大人12,000円〜(民宿 鉄砲場)、素泊まり8,800円(お宿 にしかわ、税込)、村営の御蔵荘は9,700円〜など。予約の受付開始は多くの宿で宿泊の2〜3か月前(宿により異なる)で、受付のあと抽選にする宿もあります(宿 まるい、ゲストハウスMITOMI、村営の御蔵荘)
- 三宅島・八丈島・新島:観光協会(新島は新島村観光案内所)の宿の個別ページに、料金が載っている宿があります。たとえば三宅島の民宿いけ吉は1泊2食付き1人12,000円〜(通常期・1室2名利用)、新島の富八は2食付きで2名1室なら1人9,900円(1名1室は11,000円)。八丈島観光協会の宿泊施設検索は、各宿の最低料金を「5,000円以下」〜「10,000円以上」の価格帯で表示しています
- 利島・式根島:宿の一覧(名前と連絡先)はありますが、料金は載っていません。各宿に問い合わせます
同じ「1泊」でも、3食付き・2食付き・素泊まりで中身が違います。青ヶ島のように食堂がない島では、食事付きの料金が実質の滞在費です。宿の一覧は島ごとの宿まとめ記事にも載せています。
島の中でかかるお金
島に着いてからの移動費は、島によって大きく違います。伊豆大島の大島バスは1日乗車券が大人2,500円。八丈島の町営バスは、2日間のバス乗り放題に町営温泉の入り放題が付いた「BU・S・PA」が大人1,000円です。神津島の村営バスは通常の路線なら大人200円(期間限定の白島登山口行きは500円)、新島には無料巡回バス「ふれあいバス」があります。島内の交通は、バスの有無も含めて島内交通の記事で島ごとにまとめています。
食事は、島の食堂や居酒屋の数で使い方が変わります。食堂のない青ヶ島では宿の3食に頼ることになり、八丈島のように飲食店の多い島では、昼は島寿司や漬け丼の店に入る使い方ができます。八丈島を3日間旅した友人同士の記録動画は、タイトルで旅の費用が「10万円越え」だったと伝えています(旅行者の記録動画)。交通費と宿代のほかに、車を借りたり、夜に飲みに出たりすると、そのぶん積み上がります。

しまぽ通貨:7,000円で10,000円分
東京都の「しまぽ通貨」は、10,000円分の宿泊旅行商品券を7,000円で買える電子しまぽ会員向けのサービスです(都が3,000円を助成)。伊豆諸島と小笠原の東京11島の加盟店(2026年4月1日時点で570店舗以上)と竹芝の一部店舗で使えます。ただし3,000円分は加盟店の宿泊施設でしか使えません。
- 買える数:1人あたり2027年3月31日までに累計8セットまで
- 有効期限:購入日から180日、または2027年3月31日の早いほう
- 販売:第1期(2026年5月14日〜)は完売(8月10日付で告知)。第2期は9月23日正午から25,000セット(販売中かどうかは公式サイトで確認)。第3期は12月21日正午から15,000セットの予定
- 購入:スマートフォンで電子しまぽに登録し、本人認証をしてから、登録者名義のクレジットカードで買う
1セットで3,000円ぶん安くなるので、宿代が1泊1万円前後の伊豆諸島では効き目が大きい制度です。青ヶ島の民宿あおがしま屋は、電子マネーとクレジットカードには対応せず、キャッシュレスは「電子しまぽ通貨のみ対応」と村のページに書かれています。泊まる宿が加盟店かどうかを、買う前にしまぽ通貨のサイトの加盟店検索で確かめておきます。
計算例:交通費と宿2泊の合計
宿の料金が公式に出ている御蔵島と青ヶ島で、2026年10月の運賃を使って、2泊3日の交通費と宿代を足してみます(大人1人。島内の出費と、2食付きの宿の昼食代は含まない)。
| 島 | 交通費(往復) | 宿代(2泊) | 合計 |
|---|---|---|---|
| 御蔵島 | 19,860円(大型客船2等) | 24,000円(1泊2食付き1人12,000円の宿・1室2〜3名利用) | 43,860円 |
| 青ヶ島 | 29,140円(八丈島まで2等+青ヶ島の船) | 23,000円(1泊2食付き11,500円の宿) | 52,140円 |
出典:東海汽船「運賃表」、伊豆諸島開発「八丈島⇔青ヶ島」、御蔵島観光協会「宿泊」、青ヶ島村「キャンプ・宿泊」(2026年10月時点。料金は目安)
どちらも船が欠航すれば滞在が延び、そのぶんの宿代がかかります。宿によっては、船やヘリの欠航によるキャンセルにはキャンセル料をかけない、と書いているところもあります(青ヶ島のあじさい荘・民宿杉の沢)。予約のときに、欠航した場合の扱いも確かめておくと安心です。
まとめ
伊豆諸島の旅の費用は、交通費(どの乗り物で、何月に乗るか)+宿代(食事が何食付くか)+島の中の出費で見積もります。東京からの往復は、大型客船の2等なら伊豆大島11,780円〜青ヶ島29,140円(2026年10月)。ジェット船や飛行機は速いぶん高く、東海汽船と伊豆諸島開発の運賃は月ごとに変わり、12月は10月より1割あまり高くなります。宿代は青ヶ島と御蔵島なら公式のページで料金がわかり、食事付きで1泊1万円台前半からが目安です(青ヶ島は3食付きが中心)。しまぽ通貨は7,000円で10,000円分、第3期は12月21日に販売開始の予定です。
参考・出典(公式サイト)
- 東海汽船|運賃表(2026年10月)
- 東海汽船|運賃表(2026年11月)
- 東海汽船|運賃表(2026年12月)
- 新中央航空|時刻表・運賃(往復割引の条件)
- 伊豆諸島開発|八丈島⇔青ヶ島(運賃・支払い方法)
- 東京愛らんどシャトル|運賃・料金
- 青ヶ島村|キャンプ・宿泊
- 御蔵島観光協会|宿泊
- 三宅島観光協会|民宿いけ吉
- 新島村観光案内所|富八(宿泊)
- 八丈島観光協会|宿泊施設検索
- 利島村|宿泊施設
- 式根島観光協会|宿泊
- 大島バス|路線バス(運賃・乗車券)
- 八丈町営バス(BU・S・PA)
- 神津島村|交通機関(村営バス)
- 新島村観光案内所|島内の移動
- しまぽ通貨(公益財団法人東京観光財団)
- しまぽ通貨|新着情報(第2期以降の販売について)
あわせて読みたい
- 東海汽船の割引のしくみ|早割とネット割は2026年4月に廃止
- 伊豆諸島の島内交通ガイド|バス・タクシー・レンタカーがある島とない島
- 伊豆諸島のヘリ「東京愛らんどシャトル」|定員9名の席の取り方と運賃
- 御蔵島の宿まとめ|民宿・ゲストハウス【電話予約一覧】
※ 情報は変更される場合があります。おでかけ前に各公式サイトでご確認ください。(最終確認:2026年10月)
