三宅島+御蔵島 周遊モデルコース|イルカと泳ぎ、森で野鳥に出会う

野生のイルカと泳ぐ御蔵島(みくらじま)と、天然記念物アカコッコが暮らす森の島三宅島(みやけじま)。この2島は同じ航路上にあるため、「海でイルカ、森で野鳥」という伊豆諸島でも屈指の自然体験をひとつの旅でつなげられます。ただし御蔵島は上陸のハードルが高く、成功の鍵は予約と日程の組み方にあります。この記事では、東海汽船・御蔵島村・御蔵島観光協会・三宅島観光協会の公式情報をもとに、三宅島+御蔵島をめぐる周遊の設計図をまとめました(運賃・時刻は変動するため、以下はいずれも目安です)。

三宅島・御蔵島へのアクセス|大型客船「橘丸」の南航路

三宅島と御蔵島へは、東海汽船の大型客船(夜行便・橘丸など)が竹芝から就航しています。竹芝を夜に出て、翌朝に三宅島、続いて御蔵島へと南下していく航路です。

所要時間と運賃の目安

竹芝からの所要時間は、三宅島まで最短約6時間30分、御蔵島まで最短約7時間25分。同じ客船が三宅島に寄港したあと御蔵島へ向かうため、この区間だけの乗船もでき、2等運賃は2,600円(目安)と手ごろです。2島をつなぐ旅がしやすいのは、この航路ならではの利点です。

区間 所要(目安) 2等運賃(片道・大人/目安)
竹芝→三宅島 最短約6時間30分 12,380円
竹芝→御蔵島 最短約7時間25分 13,860円
三宅島→御蔵島 約1時間(同じ客船の通し区間) 2,600円

※ 竹芝発は夜行便。運賃・所要時間は変動します。予約前に東海汽船の公式運賃表・時刻表でご確認ください。

御蔵島は「着けるかどうか」も旅のうち

御蔵島には桟橋が一本しかないため、風が吹くとすぐに定期客船が欠航になると、御蔵島村の公式ポータルでも説明されています。せっかく向かっても上陸できないことがあるため、日程には余裕をもたせるのが鉄則。当日の運航状況は出発前に必ず確認しましょう。船の基本は東海汽船の大型客船ガイドもあわせてどうぞ。

御蔵島でイルカと泳ぐ|ドルフィンスイム

御蔵島の周囲には、御蔵島村の公式ポータルによると約120頭のミナミハンドウイルカが暮らしているとされ、島の名物は、野生のイルカと泳ぐドルフィンスイムです。小型の船で島の周りを走り、イルカを見つけたら海に入って一緒に泳ぐ——素潜り・シュノーケルで行うアクティビティで、ウォッチング船の乗船時間は2時間程度が目安。実施は春から秋にかけてが中心。開催期間はシーズンや運航状況によって変わるため、最新は御蔵島観光協会の公式情報でご確認ください。

御蔵島の海で泳ぐミナミハンドウイルカの親子
寄り添って泳ぐイルカの親子。御蔵島村の公式ポータルによると約120頭が暮らすとされる

イルカと海を守るためのルール

この体験は、島が定めたルールを全員が守ることで成り立っています。御蔵島村と御蔵島観光協会の公式情報では、次の点が明記されています。

  • イルカに触らない・触ろうとしない
  • イルカに餌を与えない
  • 食事や交尾、出産などの自然な行動を妨げない
  • 小さい子供を連れた群れには、こちらから接近しない
  • こちらに寄って来ない群れには、繰り返しエントリーしない

このほか、スキューバダイビングでの接近、人工音の使用、フラッシュ撮影、自撮り棒の持ち込みも禁止されています。加えて御蔵島村の公式ポータルでは、海域の利用人数と船の隻数にも制限が設けられていることが示されています。ウォッチング船は宿泊予約の際に、宿へ「イルカウォッチング」もあわせて申し込むのが基本の流れ(村営バンガロー泊の場合は船長へ直接連絡)。

参加には、シュノーケリングやフィンでの泳ぎにある程度慣れておく必要があります。相手は野生のイルカなので、必ず出会えるとは限りません。そのぶん出会えたときの感動は格別です。準備やマナーの詳しい流れは御蔵島でイルカと泳ぐ|ドルフィンスイムのルールと準備で解説しています。

上陸には宿の予約が必須(受付は宿ごとに違う)

御蔵島は島内でのキャンプが禁止で、御蔵島観光協会の公式サイトにも「宿の予約がない方は、上陸できません」と明記されています。島にあるのは宿8軒と村営バンガロー6棟だけ。しかも受付の方法も起算日の考え方も宿によってまちまちで、公式サイトでは次のように案内されています。

  • 村営宿泊施設「御蔵荘」…宿泊3か月前の20日〜25日に予約フォームで受付し、その後抽選
  • 民宿・ゲストハウス…3か月前の20日〜25日に受付して抽選する宿、2か月前の1日から電話のみで受け付ける宿、2か月前から電話・FAXで受け付ける宿など、宿ごとに異なる
  • 村営バンガロー(6棟・定員28名)…宿泊希望月の2か月前の1日8時30分から、観光案内所へ電話で申し込み(利用料金4,000円〜・目安)。営業は4月1日〜10月31日で、11月1日〜3月31日は休業

つまりこの旅は「宿の確保がスタートライン」。まずは泊まりたい宿の受付方法と開始日を公式で確認して宿を押さえ(このときウォッチング船もあわせて申し込む)、そのうえで東海汽船の客船を予約していきましょう。起算日の数え方は宿ごとに異なるので、必ず各宿と観光協会の公式案内で確認してください。宿の一覧は御蔵島の宿まとめで紹介しています。

三宅島でバードウォッチング|アカコッコ館と大路池

三宅島は「バードアイランド」と呼ばれるほど野鳥が豊かな島。拠点になるのが、大路池(たいろいけ)のほとりの森にある三宅島自然ふれあいセンター・アカコッコ館です。日本野鳥の会のレンジャーが常駐し、島の自然に関する展示を見られるほか、観察のアドバイスも受けられます。

三宅島の森の枝にとまるアカコッコ
オレンジ色の頭と胸が目印のアカコッコ。伊豆諸島を代表する野鳥(三宅島)

開館は9時から16時30分、休館日は月曜日(月曜が祝日の場合は次の平日)。入館料は大人200円(中学生以下・65歳以上は無料)です。館内では双眼鏡の貸し出しサービスもあり、手ぶらでもバードウォッチングを始められます。アクセスはバス停「大路池」から徒歩2分。目の前に広がる大路池は野鳥の宝庫で、森の鳥たちの声に包まれる時間はここでしか味わえません。三宅島の見どころ全体は三宅島の歩き方にまとめています。

三宅島 大路池の桟橋と森に囲まれた水面
森に抱かれた大路池。水辺の桟橋は野鳥観察のポイント(三宅島)

周遊モデルプランの組み立て方

予約が全ての旅なので、組む順番が肝心です。基本の流れはこうなります。

  1. まず御蔵島の宿を確保(宿ごとに受付日と方法が違うので早めに調べる)。ここが取れて初めて旅が成立します。宿を予約する際に、ウォッチング船もあわせて申し込み(村営バンガロー泊なら船長へ直接連絡)。
  2. 行き帰りのどちらで三宅島に立ち寄るかを決める。アカコッコ館と大路池でバードウォッチングをする日を先に固めておきます。
  3. そのうえで、三宅島に立ち寄る区間まで含めて客船を手配。

大型客船の時刻(公式・目安)に沿うと、たとえば次のような行程が組みやすくなります。

  • 1日目の夜…竹芝を22時30分ごろ発の夜行客船で出発(船中泊)
  • 2日目…早朝6時ごろ御蔵島着。上陸できたらドルフィンスイム、御蔵島泊
  • 3日目…御蔵島を12時40分ごろ出港し、13時35分ごろ三宅島着。アカコッコ館(16時30分まで)と大路池をまわって三宅島泊
  • 4日目…午前にもう一度バードウォッチング、13時45分ごろ三宅島発の客船で19時50分ごろ竹芝着

つまり船中1泊+御蔵島1泊+三宅島1泊の3泊4日が基本形です。三宅島から東京へ戻る大型客船は昼過ぎの1日1便で、夜行の帰り便はありません。またアカコッコ館は月曜休館なので、三宅島に滞在する日が月曜に当たらないよう気をつけてください。御蔵島行きの便が欠航・条件付き寄港になったときは三宅島側で予定を組み替えられるよう、三宅島の見どころも下調べしておくと安心。海のイルカと森の野鳥、対照的な2つの自然を一度に味わえるのが、この周遊の醍醐味です。

まとめ

三宅島+御蔵島の周遊は、「御蔵島でイルカ、三宅島で野鳥」という伊豆諸島ならではの自然体験を一本の旅につなげるプランです。最大の関門は御蔵島の宿(受付日も方法も宿ごとに違う)と、海況次第の就航。だからこそ宿を起点に、余裕をもった日程で計画するのが成功の秘訣です。イルカと海を守るルールに従い、島の自然に敬意を払いながら、忘れられない2島めぐりに出かけてみてください。

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参考・出典(公式サイト)

※ 情報は変更される場合があります。おでかけ前に各公式サイトでご確認ください。(最終確認:2026年8月)

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