神津島は、東京・竹芝の南に広がる伊豆諸島の島で、黒潮に育まれた自然が魅力です。標高572mの天上山を中心に、白砂の砂漠や透明な入り江、島の各所からわき出る湧水が点在します。夜の星空は別の記事にゆずり、ここでは昼の見どころを中心に、島全体を歩いて回るガイドをまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アクセス | 竹芝から高速ジェット船で最短約3時間5分/大型客船(夜行)で最短約9時間55分。調布飛行場から飛行機で約45分 |
| 主な見どころ | 天上山(標高572m)、赤崎遊歩道、多幸湾、前浜海岸、多幸湧水 |
| 特徴 | 黒潮に育まれた花と湧水の島。花の百名山・天上山を擁し、透明度の高い入り江が点在する |
花の百名山・天上山を歩く
天上山は標高572mの台形の山で、劇作家・田中澄江氏が選んだ「花の百名山」のほか、「新日本百名山」「関東百名山」にも選ばれています。頂上部には白い砂が広がる砂漠のような一帯や、龍神を祀る社があるハート形の不動池が点在し、島の低山とは思えない景色が続きます。黒潮を見渡す眺望から「新東京百景」にも選定されました。
登山口へは神津島港から徒歩約40分。海を背に登る黒島登山道と、樹林帯を進む白島登山道があります。春はオオシマツツジ、夏は伊豆諸島の固有変種サクユリ、秋から冬はリンドウやツバキと、季節ごとに違う花が迎えてくれます。通年登れますが、安全のため日没前の下山を心がけましょう。

赤崎遊歩道
赤崎遊歩道は、自然の入り江を生かした海水浴場に組まれた全長約500mの木道です。遊歩道の飛び込み台は、夏になると子どもたちや観光客でにぎわいます。足がつかない岩場ではハマフエフキなどの魚が見られ、シュノーケリングやダイビングのスポットになっています。展望台からは伊豆諸島北部の島々や富士山、南アルプスを望めます。売店は夏期シーズンのみの営業です。

海と湧水
前浜海岸
島の中心・神津島港のすぐ南には、約650mの白砂が続く前浜海岸が広がります。公衆トイレと温水シャワーがあり、遊泳に向くのは7〜9月。8月以外はライフセーバーがいないため、海況に注意して楽しみましょう。
多幸湾と多幸湧水
天上山の裾野には多幸湾が開け、海の先に三宅島や御蔵島を望めます。島民の憩いの場で、初日の出やお月見にも親しまれますが、こちらは遊泳禁止です。湾の近くの多幸湧水は「東京の名湧水57選」の一つ。天上山に降った雨がすそ野からわき出す水で、水配りの神話が伝わります。水筒を持って立ち寄るのがおすすめです。

アクセス
海の便は東海汽船。高速ジェット船セブンアイランドは竹芝桟橋から最短約3時間5分、熱海港からは最短約1時間35分です。大型客船さるびあ丸は竹芝を夜に出る夜行便で、最短約9時間55分かけて翌朝に到着します。空の便は新中央航空で、調布飛行場から約45分。定員が限られるため、早めの予約が安心です。いずれも季節で便数が変わり、天候によって欠航することもあります。最新の時刻・料金は各社の公式サイトで確認してください。
ベスト時期・楽しみ方
海水浴やシュノーケリングを楽しむなら、海開きの7〜9月が中心です。天上山の花を目当てにするなら、オオシマツツジの春やサクユリの夏が見ごろ。登山と海遊びを一日で組み合わせやすいのも、コンパクトな神津島ならではの過ごし方です。夜に空を見上げれば満天の星が広がることでも知られますが、星空の楽しみ方は神津島の星空ガイドでくわしく紹介しています。
注意点
- 天上山は通年登れますが、日没前の下山を。飲み水や帽子など、装備を整えてから向かいましょう。
- 多幸湾は遊泳禁止です。泳ぐなら前浜海岸や赤崎遊歩道で。
- 前浜海岸は8月以外ライフセーバーが不在です。海況の変化に気をつけて。
- 船・飛行機は天候による欠航があります。日程には余裕を持って計画を。
まとめ
神津島は、花の百名山・天上山の登山と、透明な入り江や湧水めぐりを一度に味わえる島です。竹芝や調布からの便を押さえ、天候に余裕を持たせた日程を組んで、黒潮の島の昼の魅力をゆっくり歩いてみてください。
